2020.05.14

任意売却後に残る借金はどうなる?

任意売却で自宅を売却できても、住宅ローンの借金が残ってしまうことは、実は多いものです。返済が滞ったことで任意売却を選択したことから、残った借金を一括で支払う余力はないことが多く、金融機関への返済は現実的な方法で話し合いをし、調整することになります。ここでは、任意売却後に残る借金についてまとめてみました。

任意売却後に残る借金とは?
任意売却後に残る借金とは、住宅ローンが支払えないことで、任意売却という方法をとり、住宅を売却したにもかかわらず、借入金が残ってしまう状態をいいます。本来は、売却と同時に借入金残高分の借金も全て返済することで金融機関は抵当権の解除を行いますが、任意売却を承諾した債権者は、借入金が残っていたとしても抵当権を抹消します。

不安な返済方法は?
住宅ローンの支払いができない状態が続いたことから、任意売却をすることになったのに、任意売却をしたからといって、ローンを支払う感覚で返済ができるようになることは、到底無理な話しでしょう。そこのところは、債権者も理解していることから、無理のない範囲で返済をすすめていけるよう交渉を行うことができます。任意売却をすすめていく過程で提出する、月々の収支状況を見ることができる「生活状況表」をもとに、住宅ローン時の支払い時よりも負担が軽くなるように、残債返済額を決定します。任意売却後に残る借金の返済額は、一般的に月額5,000円から30,000円ほどの金額となります。

返済のカギを握るサービサーとは?
サービサーとは、債権回収会社のことです。厳密には、法務省に認可を受けた金融債権の回収を代行することのできる業者になります。債権の回収に暴力団などが介入することを防ぐために、弁護士法の特例として認可制でのみ、債権回収を許可された民間業者です。サービサーは、自宅を購入する時に加入した保証会社から、債権額の元本よりもはるかに安い価格で債権を買い取っています。そのため、ローンの残った借金を全額返済してもらわなくても、実は利益が出るようになっています。また、回収の確率が低い無担保の不良債権ですから、返済額について過度な期待もしていません。そのため、残った借金の返済方法を、生活に負担をかけない低額な金額で分割返済に応じてくれることができるのです。

残った借金を整理する方法
任意売却をして後に借金が残った場合、放置することはできません。そのようなことから、以下の5つの方法で整理をします。

●自己破産:自己破産は、裁判所に申し立てることで行うことのできる債務整理です。

●任意整理:任意整理は、債権者と交渉をすることで、将来利息をカットすることができます。そして、借金の返済期間を3年間リスケジューリングして、分割払いをしていきます。

●民事再生(個人再生):裁判所に申し立てることでできる債務整理の方法です。借金を最大で90%カットすることができます。自己破産よりは効果が弱く、任意整理よりは効果が強い債務整理の方法です。

●サービサーを利用した債務整理:前述したサービサー(債権回収業者)を利用するのですが、弁護士を間に挟み交渉することで残債を減額してくれることがあります。

まとめ
任意売却後に借金が残ったとしても、その返済からは逃れることはできません。任意売却までは不動産業者と相談をするのですが、その先は弁護士と相談することになります。自力で解決できない手続き等もありますので、専門業者と相談しながらすすめていきましょう。

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