2020.06.20

任意売却後に残ってしまったローンの返済について

住宅ローンの返済が滞り任意売却に踏み切る決断をされた方で、家を手放せばローンの返済も落ち着くとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。任意売却をすることで、住宅ローンを全額賄うことができれば良いのですが、売却価格がローンより下回っていた場合、引き続き残債を返済していかなければなりません。では、任意売却後に残ってしまったローンの返済はどうするのか。今回は、返済方法について見ていきましょう。

任意売却後に残る「残債」とは
残債とは、任意売却で物件を売却したにもかかわらず、住宅ローンが売却価格よりも上回っていたことで残る、借金のことをいいます。家を任意売却しても、住宅ローンが残っていると債務者であることに変わりなく、残債を支払っていく義務があります。

残債を返済しないでいると、給与の差押えなどが行われるため、最悪、自己破産の手続が必要になることもあります。そうなると、せっかく家を売ったのに、残債の返済があるのでは、売る前と変わらないのではないか。という疑問も生じるでしょう。

しかし、任意売却をすることで、負担の大きかった住宅ローンの金額は相当少なくなっていて、その分、毎月の返済額も少なくなっていることから、家を売る前に比べると格段と負担は軽くなります。

また、競売で処分されるより、任意売却の方が高額に売却できる可能性は高く、その結果としても残債が減少します。債権者側も任意売却により回収できる金額が多くなるケースがほとんどのため、残った残債に対しても柔軟に対応してくれます。

残債は交渉次第で減らすことが可能
残債について、交渉次第で額面を減らすことが可能です。これは、債権の回収を専門に行う「サービサー」との交渉になるのですが、払える範囲での分割返済を許容してくれたり、返済条件をゆるやかにしてくれたり交渉が可能です。

なぜ、このようなことができるのかというと、サービサーは、通常、実際のローン残高より安い金額で債権を買い取るからです。これは、任意売却をした人の債権は、一般的な債権よりも価値が低いとみなされているからです。

残債の返済方法は
住宅ローンの支払が困難になったことで任意売却に至った経緯から、金融機関にしてもサービサーにしても、残債を一括で返済できないことは承知しています。そのようなことから、現実的に返済ができる支払方法を交渉することになります。

住宅支援機構の場合は、サービサーに債権を譲渡しないことから、前途したような減額についての交渉はできません。しかし、長期間で返済期限を設定してくれこともあります。返済額は、一般的に約5,000円~30,000円の返済になることが多いようです。

一般の金融機関においては、返済が困難と判断されたものは、サービサーに債権を譲渡します。

サービサーとの交渉では、分割返済を何年か続けた時点で、一定の金額の一括返済を申し出ると、たとえその額が満額ではなくても、サービサーが同意してくれる可能性もあるので、ある段階で交渉してみるのもいいでしょう。

まとめ任意売却後の返済においては、毎月の額面を大きく減額できる可能性があることから、現実的に返済できる内容で交渉をすることが大きなカギとなります。また、交渉をしたら、決まったことはきちんと守ること大切です。


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