2020.04.07

賃貸住宅の管理費と共益費の違い

毎月、家賃とともに入居者から徴収する管理費。賃貸住宅のオーナーとして、具体的な使われ方も気になるところではないでしょうか。また、共益費との違いについても明確に線引きがあるのか、こちらでご説明しましょう。

管理費とは
一般的に、マンションやアパートなど、賃貸住宅の建物や共用部分を、管理・維持していくための費用を管理費といいます。管理人の人件費やエレベーター・浄化槽維持費、共用灯の交換などがそれにあたります。しかし、管理費を利用しておこなう作業の範囲は明確に決まってはいません。管理人が常駐している物件もあれば、定期的に巡回する物件もあります。また、清掃も毎日行うマンションもあれば、定期巡回でメンテナンスをする物件もあるので、管理の内容は物件によって異なります。

共益費との違いはあるのか
賃貸住宅の家賃と一緒に、共益費を入居者から徴収する物件は多く見られます。共益費とは、賃貸住宅の共用部分の設備購入の費用や、維持に関する費用となっており、管理費と変わらない意味合いで使われています。オーナーや不動産会社の意向によって、呼び方は使い分けられているのが現状です。

管理費は一律ではない
管理費は、物件によって異なります。算出するための基準は近隣の相場を考慮しておこなうことが多く、不動産会社と、かかる費用を予測し、シミュレーションして算出する割合が高くなっています。算出方法は、建物全体の共用部分の管理・維持費用、植栽などが多くあればメンテナンス費用などを各住戸で割って算出する方法が一般的です。その他にも、床面積の広さに応じて金額を設定する方法もあります。例えば、25平米のワンルームマンションは2,000円に、40平米の2LDKのマンションは4,000円と、広い部屋ほど管理費の負担を大きく設定します。

管理費のない物件の仕組み
入居者募集をする際に、「賃料+管理費」と分けて表示をするのが一般的ですが、中には管理費という項目がない物件もあります。これは、単に管理費を賃料に組み込んだだけの募集方法となります。しかし、この方法ですと、入居者の初期費用へと影響があります。例えば、賃料5万円の管理費込み
と賃料4.8万円+管理費2,000円の2つの募集方法ですと、仲介手数料、礼金、敷金は賃料の〇ヶ月分という計算になりますから、どうしても、前者の管理費込みになると、初期費用が高くなってしまうのです。

まとめ
管理費とは、共益費と同じような意味をもち、物件の状態を維持していくためにも重要な費用です。その趣旨を理解し、賃貸住宅経営に役立てたいものです。


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